教育現場に携わった経験がない僕が塾の開業を目指しているわけですが。 この度、教育現場を経験することとなりました。 授業をするのは、塾や家庭教師など含めて全くの初めてです。 そんな初めての僕が初めての生徒に対して授業をする上で心がけた3つのことを紹介します。 ポイントは3つ。
- 生徒と先生のベストな関係は?
- 何のために塾に来るのか?(塾側の目的)
- 何のために塾に来るのか?(生徒側の目的)
これらを考えて3つのことを心がけました。 初授業の詳細は以下の通り。
- 塾の形態:個別指導塾
- 生徒:新高専1年生(※高専=工業高等専門学校)
- 教科:数学
- 授業時間:60分
仲良くなること

- 生徒と先生のベストな関係は?
僕は『仲良くなること』これが何よりも一番大切だと考えました。 もうなんなら仲良くなるだけで最初はいいかな。とさえ思いました。 さすがに塾で遊んで帰すわけにもいかないのできちんと数学は教えましたが、それくらい『仲良くなること』は大切だと思っています。 僕が『仲良くなること』が大切だと思う理由は3つあります。
- 効率良く学習していくため
- 少しでも楽しく勉強するため
- 何でも話せるようになるため
効率良く学習していくため
人がいつ相手の話を真剣に受け止めるのかを考えると、「相手を信頼しているとき」だろうなという結論に至りました。 信頼していない人に何言われたって話半分で聞き流してしまいますよね。 訪問セールスが素晴らしい商品を売りに行っても全く売れないのはそのためです。 逆に信頼している親友からなら商品に多少の不安があってもオススメされたら買っちゃうこともあると思います。 教育だって人と人の関係です。 信頼している人から教わるのと、信頼していない人から教わるのでは、情報の受け取り方が大きく変わってきます。
- 本当に正しい情報なのだろうか。
- それが最も良いやり方なんだろうか。
- このペースで勉強してれば点が取れるのだろうか。
相手を信頼していなければたくさんの疑問が生まれます。 疑問を持ったまま学習をするよりも、しっかり目の前の課題に向き合って学習する方が効率が良いに決まっています。 なので信頼関係を作るために、まずは『仲良くなること』を強く意識しました。
少しでも楽しく勉強するため
勉強が楽しくて仕方がない!という子どもはなかなかいませんよね。

勉強が大変だと思っていても、勉強を全くしない子どももいません。 それは勉強をすること、もしくは与えられた課題をこなすことが大切なことだと理解しているからです。 せっかく大変な勉強をやるんだったら「僕と一緒に勉強するときくらいは、せめて少しでも楽しいと思ってもらいたい」と思い『仲良くなること』を心がけました。 もし少しでも勉強が楽しく感じるようになってくれば、僕がいなくても勉強ができるようになっていくはず!そう思っています!

何でも話せるようになるため
塾がいくらビジネスだと言えども、僕個人的には勉強以外のこともサポートできたらいいなと思っています。 授業のわからない部分や、普段の勉強方法、テスト対策だけでなく、将来のことや部活のこと、友達のことなど様々な悩みを一緒に考えていけたらいいなと思っています。 悩みを打ち明けれるようになるためにはやはり『信頼』が必要です。 なので先ほどと同様に、信頼関係を作るために、まずは『仲良くなること』を意識しました。


色々理由はありますが、『何を教わるかより、誰に教わるか』が大切だってことです! だからまず『仲良くなること』を最も意識しましたし、2回目3回目の授業でも最重要課題として取り組んでいきます!
塾の目的・目標・手段を伝えること
次に二つ目のポイント
- 何のために塾に来るのか?(塾側の目的)
せっかく塾に来るんだから、なぜ塾に来るのかはお互い共有しておかないといけないと思いました。 そこでまず「何のために塾にくるのか?」ということを塾側の立場から伝えました。


僕が塾に入った時に伝えられた、塾が目指す教育の目的は『生徒が自立して勉強できるようになること』でした。 僕自身『ほんとうの”自立”』を目指す塾を開きたいと思っているので、目的がマッチングしているのはありがたかったです。 ≫ 教育の目的は『ほんとうの”自立”』 塾側は目的しか設定していなかったので、僕なりに目標と手段も設定して生徒に伝えました。 それぞれ次の通りです。
- 目的:自立すること
- 目標:積極的になること
- 手段:(塾では)積極的な質問や相談

目的のために目標があり、目標を達成するために手段があります。 たくさんの目標や手段を伝えても実行していくことが難しいですよね。 大人でも難しいことなので、ゴールとそのための道筋を伝えてまずはトレーニングからはじめるイメージで伝えました。 「新しい価値観を得る」ことを目的に具体例を考えてみます。
- 目的:新しい価値観を得る
- 目標:富士山の登頂
- 手段:トレーニング
「新しい価値観を得る」方法はいろいろ考えられるけど、まずは「富士山の登頂」を目標にした。というイメージです。 そして「富士山の登頂」を達成するために体力作りや標高の低い山にアタックする「トレーニング」が手段として出てくるわけです。 「新しい価値観を得る」ために頑張ろうね!って言ってもピンときませんよね。 その目的のために取るべき行動として「日々のトレーニング」を頑張ろうね!って伝える方が分かりやすいですよね。 同じように塾の目的である『生徒が自立して勉強できるようになること』を伝えつつ、具体的にやることは『積極的な質問や相談』だよと伝えました。


生徒の目的・目標設定
次に三つ目のポイント
- 何のために塾に来るのか?(生徒側の目的)
塾側から塾に来る目的を伝えたところで、今度は生徒側が「何のために塾にくるのか?」を共有しました。 一方的にこうなって欲しい!というのは塾のわがままですからね。 単に点を取れるようになりたい。と言っても次の進路を知らなければどのレベルで点が取れれば良いのかわかりません。 なのでこれは塾がビジネスとして生徒や生徒の親に対して与えるサービスとして欠かせません。 また生徒の目的をはっきりさせることは生徒にとってもモチベーションを保つためにも重要です。 僕が受け持った生徒は高専生だったので、進学か就職かで大きく目的意識が変わります。 5年も先の事なのでまだ悩んでいるのかな~と思いながら聞いてみると 「就職したいです!」と即答で返ってきたので、高専受験の時からしっかり考えてたんだな~と感心しました。 僕自身が高専卒なので就職の時に必要な要素はよくわかります。 ある程度の成績表(内申点)と人間力。 これで求人が来ているほとんどの大企業には通ります。 なので生徒にも受験レベルの数学ではなく、高専でしっかり点が取れるように基礎とある程度の応用ができるようにやっていこう!と伝えました。 そしてプラスαとして就職のためにできることを考えていこう!とも伝えました。
まとめ
僕が初めての塾講師として初めて生徒を受け持ったときに意識した3つのことをご紹介しました。
- 生徒の先生のベストな関係は?
- 何のために塾に来るのか?(塾側の目的)
- 何のために塾に来るのか?(生徒側の目的)
をの3つのポイントを考えました。 そして実際に意識した3つのことは以下の通りです。
- 仲良くなること
- 塾の目的・目標・手段を伝えること
- 生徒の目的・目標を設定すること
これで生徒と一緒に同じゴールに向かって進んでいくことができます! そして信頼関係を築いて勉強だけでなく、人生でも活かせる知識や経験を与えることができれば教育者として最高の幸せです! これからの授業も楽しみです!
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